私たちの訪問診療にかかっておられる患者様との1枚です。

初めてお会いする方へも、定期診療でお伺いさせて頂いている方へも、まずは目を見て・伝わる声のトーンでご挨拶するところから私たちの診療は始まります。なぜそこに拘るか?

病院での外来と大きく異なる点は、何と言っても患者様やご家族との関わりの深さです。当クリニックでは、患者様それぞれとじっくりと向き合うための診療時間の確保や、より丁寧で深いコミュニケーションを重視しています。

病院で出来る治療や検査・現状維持のための手段と在宅医療(訪問診療)で出来ることが大きく変わらない場合、残りの時間を安心できる場所や大切な人たちと過ごしたいとお考えになる患者様は多くいらっしゃいます。

そうした患者様やご家族との会話には、私たちが何を第一優先にその方の診療方針を定めるべきか、また、いつ新しい考えや方針の再検討の必要性が出てくるかなど、些細なところに数多くのヒントが散りばめられていることを常に意識しています。

また、訪問診療の目的は治療や現状維持・緩和だけではありません。求めてくださる方々が安心して毎日を送れることの一助となるために、日々の診療でのコミュニケーションをとても大事にしています。関係性を育むことで、お身体のこと以外にも、その方の人生観やご家族のこと、過去や未来のこと、毎日の暮らしや悩み事・・・そんなことも聞かせていただけます。

健康状態や障害・持病の有無に関わらず、それぞれの人生を全うできること。それをモットーに、日々の診療を通して少しずつ信頼関係を育むことで、その方の「生き方」に寄り添った深いコミュニケーションと患者様それぞれの価値観を尊重してまいります。