新横浜ヒロクリニック訪問診療 事務長の平田です。

今日はポータブルのレントゲンについてお話をさせていただこうと思っております。

ポータブルレントゲンを導入して診療にい活かしていこうということで導入が確定いたしました。

その経緯なんですけれども、在宅にいらっしゃる方々は経験あるかもしれませんが、
患者様が病院で退院調整をして、自宅に帰られた方々が、環境等々ももちろん違いますが、自宅に帰られて嬉しい気持ちもあったりしながら、お食事であったりとか、水分をとっているなかで誤嚥をしてしまって、誤嚥性肺炎のような所見になる方々が時々散見されます。

そういった時にですね、訪問診療の私たちは、バイタルサイン(熱を測ったり聴診したり)をみながら、
「これはちょっと肺炎になっているんじゃないかな」、「誤嚥性肺炎じゃないか」などと思うケースがあるんですけれども。

そこで迷うのが、このまま在宅での治療をしていくべきなのか、病院の方に受診していただいて、検査をして、入院加療を含めて判断をしてもらうのか、
ここで非常に悩むわけですけれども、患者様としては、入院生活を頑張ってきて、ようやく自宅に帰れたのに、また病院に戻るという思いがあるかと思いますし、
ご家族の方々もやはりそう思われるかと思います。

私たちの経験の中でも、せっかく退院されてきたのに、病院の方に戻って誤嚥性肺炎という診断を受けて、入院加療を受けてというケースも経験をしてきました。

そういった方々のために、何かこの在宅の中で「もっとやれることはないのか」というふうに考えた時に、この『ポータブルレントゲン』を導入することによって、
初期診断ですね。簡易検査をして、レントゲンの所見合わせて肺炎所見があった場合においては、在宅の中でも抗生剤であったりとかですね、
そういった治療を在宅で受けながら、回復を目指していくという選択肢をとることができるんじゃないか
というところから、今回のポータブルのレントゲンの導入に至っております。

他に、心不全の悪化のケースもそうかと思います。

心不全の既往のある方々で在宅に帰ってきて、訪問診療させてもらうと、結構むくみがひどいなっているケースが多々あります。
在宅での検査というものはやっぱり限られていますので、心不全の悪化をどう判断するのかというのは非常に難しいケースです。
そういった時にレントゲンがありますと、入院前(病院のレントゲン)の所見と現時点での在宅での所見を見比べた上で、
心不全の悪化がないのかあるのか、こういったところの判断ができるということ。
もし悪化の所見があるのであれば、利尿剤含めての内服調整をするのかですとか、そういったところに、つなげられる可能性もあるのではないか
というふうにも思っております。

あとは施設などで生活していらっしゃる方々の転倒は、結構多いかと思われます。
転ばれて大丈夫かなと思った際に、「いや、ちょっと骨折じゃないかな」っていうケース、皆さんもあるかと思います。
その際、「救急搬送するか」っていうという問題や、病院での受診させるのがなかなか難しい、不安だけど様子見というケースもあるかと思います。
もし骨折の疑いがあるのであれば、それを病院受診につなげると、そういったケースで活用ができるのではないかというのも、理由です。

訪問診療の中では、なかなか珍しいかもしれませんけれども、患者様、ご家族、あとはケアマネージャーですとか施設の方々のお力になれるのではないかと思い導入を決定しましたので、そういったものを活用しながらですね、より精進していきたいと思っております。

どうぞよろしくお願いいたします。