新横浜ヒロクリニックの訪問診療医、中村祐介のインタビューです。

病院とは異なる環境での勤務のやりがいや、患者が自宅で安心して医療を受けられる理由をお伺いしました。

Q1 病院とは異なる環境での勤務に抵抗はありましたか?

そうですね
総合病院とかと違って出来る検査だったり手技だったり限られてるんですけど、抵抗自体は結論なくて、手技面と知識面とか処方であったり、アセスメントであったり、病態の管理自体は、総合病院で学んだこととやることが一緒だと思ったんですけど、
在宅特有の面っていう、患者さんに対する配慮だったり、距離がより近いので、メンタルケアだったり、
その感情面への寄り添いが大事になってくるんだろうなって思いました

Q2 病院と訪問診療の主治医(担当医)の違いはありますか?

訪問診療で主治医になったなって思ったのは、書類仕事。
市町村だったり、訪看さんだったり、主治医意見書、その方の要介護とか区変だったり、
そういった、総合病院では本当にちょっとしかやらなかったんですけど
そういった書類仕事を沢山こなしてると、本当にその患者さんを自分がメインで見てるんだなって
実感が湧きます。

本当に書類仕事も重要性を持ってるのが訪問診療だなと実感しています。やりがいになってます

Q3 病院と訪問診療では、カルテの書き方に違いはありますか?

訪問診療だと、ぱっと見た時に全てがわかるように、その方の既往とか現病歴があって、その下に内服薬だったりを一つのカルテの中に全部集約されてて、その下にSOAPがくるって感じです。
内科的な疾患とか、精神科的な疾患とか、はたまたその胃ろうだったりそういった管理とか、患者さんのプロブレムとか、疾患がすごい並列してるんで全体像をぱっと見るってことが大事だと思います。

そういう意味で、カルテに集約されているってのは特化してるのかなと思います

Q4 病院とは異なる連携先の印象を教えてください

そうですね 
看護師さんとか作業療法士さんとかは、その病院の中でも接点はあったんですけど、ケアマネさんとかソーシャルワーカーさんとは、患者さんの依頼だったり、患者さんの紹介だったり、患者さんを新規で引き受けたりや、こんなにガッツリ関わり、また、日々の病状の変化をこれだけ、多くの医療従事者の方々が関わって成り立ってたんだっていうのを初めて知ってびっくりしました。

Q5 病院と訪問診療の看取りの違いについて教えてください

基本的には一緒といえば一緒なんですけど、

個人的な気持ちとしては、患者さんは自宅で最期を迎えたいって方だと思うので、病院だと、その治療途中だとか、本当はお家に帰りたかったけどって道半ばな感じはするんですけど・・・

自宅での看取りでは、その方の希望通りというか、恐らく訪問診療を申し込まれた時点で、患者さん・ご家族様も納得された上だと思うので、患者さんにとっても、その家族にとっても、また自分達にとっても、患者さんの希望を最後まで叶えてあげられるっていう点では、病院とは違うかと。

これからもっと(自宅での看取り)増えていくと思いますし、それをお手伝いできればと思います。