ヒロクリニックで導入している動脈血液ガス分析器について、呼吸器内科のヒロ先生が解説。(第2弾)
Q1 血液ガス分析器を使う効果とは?
A(ヒロ先生)
我々の方に訪問診療でご紹介いただくCOPD、いわゆる肺気腫という病気とか間質性肺炎、こういう病気は患者様が息苦しくなる病気なんですが、低酸素になっていることが多いんですね。
COPDっていう病気ではどんどん進んでしまうと、不必要な二酸化炭素が溜まるような時期が来ます。
後、高炭酸ガス血症といって二酸化炭素(CO2)がたまってくるんですけれども、ずっと意識がぼんやりしてしまったり、自分がどういうふうな状況にあるか分からなくなってしまい、そういう症状がどうしてかっていうのを調べるために、(血液ガス分析器)データを見ます。
その二酸化炭素がたまっているのが、分かればですね、追加した治療が選べる。
例えば、ひどい場合にはやはりNPPVというマスクを使ってですね、
空気中の酸素を取り入れたり、二酸化炭素を吐き出す。そういう補助をするような治療ができます。
今もう少しの治療が進みまして、ハイフローセラピーという方法もありましてですね。
今までそのNPPVという機械を使う治療は重症の呼吸不全、特にCOがたまる、2型呼吸不全が適応だったんですが、そこにいかなくてもこのハイフローセラピーを使うことでCO2という物質が飛ぶ、いい治療が今出始めたので、その適応もこの血液ガス検査で選べるので、今後の訪問診療でもいろんな治療選択肢が広がるってことで、そのためにもこの機械を導入したわけです。
患者様のためにいい医療を選ぶための分析だと思っていただければよろしいかと思います。