こんにちは、ヒロクリニック事務の上村です。
以前からこちらのブログでも度々お話しさせていただいているように、当クリニックのヒロ先生は呼吸器疾患に関わる医療に長年携わってきたDr.なので、担当させていただいている患者様は何らかの呼吸器疾患を抱えた方が多くいらっしゃいます。
なかでも日常的に呼吸苦を伴う症状のある患者様には、在宅酸素療法(HOT)の導入が非常に有効なケースがあります。
在宅酸素療法とは
「在宅酸素療法」とは、血液中の酸素濃度が足りない方に対して、酸素濃縮装置を用いて酸素を取り入れる治療法です。
英語の頭文字英語の頭文字を取って在宅酸素療法(HOT)とも呼ばれています。
医師の指示により酸素供給機器を使用することが保険の適用になっていることもあり、現在日本では約17万人の方がこの療法を行っているそうです。
大がかりな装置を導入することから「在宅酸素療法はお金がかかるのでは?」と心配される方も多いかもしれませんが、在宅酸素療法は医療保険の対象となるため、機材のリースやボンベの交換などにかかる個人負担は1~3割です。
月額にすると、1割負担の場合は7,680円、2割負担で15,360円、3割負担で23,040円となります。
在宅酸素療法の効果 (TEIJINホームページより)
・症状(呼吸困難)の軽減
・QOLの向上
・生命予後の改善
・低酸素血症の改善
・肺高血圧症の予防
その他、HOTの実施により5年生存率の改善や、入院日数の軽減も報告されているようです。
使い方などレクチャーしていただきました
医師や看護師など医療チームのスタッフはこの装置の使い方や効果は熟知していますが、今回はヒロクリニック医療事務スタッフの勉強のために、酸素濃縮装置メーカーのTEIJINさんが機器のレクチャーをしに来院してくださいました。
普段のレセプト業務の中で、カルテ上ではよく目にする「HOT導入」「酸素濃縮器」「携帯用ボンベ」など在宅酸素療法に関するワードですが、それらは実際にどんなものがどう使われていることなのか、というのは医療事務スタッフにとっては想像の中のものでした。
今回TEIJINさんのご厚意で実際の装置を使い起動させながらご説明いただいてみて、使い方は思っていたより随分シンプルなので、高齢の患者様やご家族でも何ら問題なく使いこなせることがわかりました。
また、実際に患者様が使用するときと同じような状態でスタッフが装着させていただいたことで、かなりリアルに適用場面をイメージし理解できるようになりました。
ほかにも延長チューブやリモコンなどの用意もあり、家の中での行動範囲にはほとんど制限はないように思います。
ただし、もちろん守るべき注意事項はあります。
酸素とは、燃焼を助ける性質が強いガスなので、酸素濃縮装置使用時は絶対に火気を近づけないことが必須です。
酸素濃縮装置は適切に使用すれば安全な装置ですから、導入される患者様やご家族にはその点をきちんと理解していただいた上で正しくご利用いただき、在宅療養の大きな支えにしていただけたらと思います。