こんにちは、事務スタッフの上村です。
少し前になりますが、先日定期で訪問診療に伺っている患者様のお宅に同行させていただく機会がありました。


当院では、事務スタッフが患者様のお宅への訪問診療に同行し、診察の様子や患者様のご様子を拝見する機会はほとんどないのですが、今回は急遽ドライバーの役割も兼ねて診療に同行させていただくことになったのです。


その結果、実際の現場の様子を見て知ることは、医療事務スタッフにとっても様々な面で非常に有意義な経験だと感じ、私自身大変勉強になりました。

まず患者様のお宅に着くと、ご家族が患者様のいるお部屋へ案内してくださいました。

お部屋に入ると、介護ベッドに横になっておられる患者様のお顔を見るなり西川看護師が、

「Fさん！顔色がとってもいい～！」

と、嬉しそうに声をかけました。

私には、ごく普通の“介護を必要とする患者様”のように映っていましたが、さすが看護師歴30年、西川看護師はひと目で患者様の体調改善の様子を察知していました。

「本当だ！よし、早速診察してみよう」

ヒロ先生もそう言って、患者様に話しかけながらいつものように丁寧に触診から診察を始めます。

関節の動きや口の中の状態、飲み込みができるかなどのチェックをしていき、

「うん、いいね！どこも問題ない」と、ヒロ先生。

続いて西川看護師が血圧などのバイタルをチェック。

「Fさん、顔色もだけど、本当に先週とは別人のように（検査の）数字も良くなっていますよ～！」

ヒロ先生と西川看護師が、笑顔で頷きあいながら患者様に声をかけると

それまで無表情だった患者様のお顔にほんのりと笑みが浮かび、

「ほんとうに？」

小さいですがしっかりとした声でお返事がありました。

↑ヒロ先生も患者様もとってもいい笑顔です！患者様のお顔、お見せできないのが残念ですが。
やはり顔を見るということはとても大事なのですね。

訪問して顔を見せて、患者様のお顔も見せていただく。
それだけでも患者様は安心してくださいますし、診療する側も安心できるのです。

当院が訪問診療に伺っている患者様は、ほとんどがご高齢の方で、長く病を患っていらっしゃる方や重症の方も多く、よくある診療・ケアの内容としては、新たな病気の予防やかかっている病気を悪化させないための治療、痛みや苦痛の緩和といったものがあります。

ですから症状が前回訪問時よりも良くなることに出会える頻度はそう多くはなく、だからこそ、それは私たちにとっても大変嬉しいことでもあるのです。

この日は偶然にもそんな場面に立ち会うことができ、なんだかとても幸せな気持ちになりました。

そして患者様の人生が、このままずっと穏やかで苦しみのない状態で、一日でも長く続いていくことを心から願いながら、これからもヒロクリニックの訪問診療でしっかりサポートさせていただきたいと思いました。