こんにちは、新横浜ヒロクリニック訪問診療 事務長をしております、吉田でございます。
訪問診療に伺っていますと、ご家族の介護疲れや、独居の方で何かあった際の対応の不安
ご家族からの発信やケアマネ様、ソーシャルワーカー様等からのご相談があることがあります。
実際に私も祖母の介護を働きながら行っている母を見て、大変だったことを思い出します。
ギリギリのところで介護をしている人の心情を鑑み、
施設のようなところの紹介ということもできるようになると、社会的な意義があるのかと考えます。
便宜上グループとさせていただきますと、そのグループ内に住宅型有料老人ホームと訪問介護事業があり、
そことの連携を図れるとすると・・患者様、患者様家族等が抱えている悩みや、あるいは不安も
解消されるのではと考え、打ち合わせをしました。
連携の際に施設や訪問介護側が不安と感じることや課題等
忖度なしに、思いのまま言っていただくことで、彼らの抱えている課題や不安が浮き彫りになってきました。
現状 それぞれが介護について熟練したスタッフがそろっているため、
現状の入居者様に対してのケアサービスに問題はないように感じるが、
成長という点では停滞傾向という印象。
より重度の利用者様のケアも行っていきたいが、医療的な技術や知見が少ないため、
重大な事故等が発生するのを恐れる。そのリスクを考えると、
成長というものを意識した動きをしていくのは難しく、結果停滞していく。
フォローについて診療でも看護でも確立されていれば、チャレンジしていけるかと思う。
という意見をいただきました。
![](https://hiroclinic-houmon.com/wp-content/uploads/2023/10/4191286_m-1024x683.jpg)
先生は彼らに対し、
「100点満点でなくても良いよ」
厳密にいうと、100点満点を目指すことは良いことだが、まずは60点や70点の状態で
新しいことを取り組んでいく。
人の命にかかわることなので、もちろんミスは許されない業務だけど、
我々がフォローできる状態をしっかり作っていれば、
医療者が対処することと変わりない。
その領域の知見について不安を我々が取り除くことができれば
大丈夫であれば、成長するためにはまずはチャレンジしていくことが重要なので、
一緒に取り組んでいけたらいいんじゃないかな?。
不確実性のあることについて、人が二の足を踏むのは必然的であり、
人の命をあずかる、健康をあずかる
というのであれば、よりそれは慎重になるものです。
そこから良いものが生み出せるかというと、
超えていかなければいかなければいけないものがあります。
介護領域のスタッフ達が、想定される不確実性の事象について、
適切な手順で対処することができる状態にある。
その環境を作っていくことで、医療介護全体のクオリティが高まっていくのであれば
これからより求められてくる居宅(施設)での介護や看護等にとっては、
よい取り組みだと考えます。
そういった意味で、「100点満点」でなくてもいいんだよ。の意味は
横断的な医療介護の技術の進歩にとって、これからの求められる医療介護業界にとっても
大切なアクションだったのではと考えます。
この取り組みが業界内で当たり前のように行われるような
そんな風になるための試金石になれば良いかなと感じました。