こんにちは、新横浜ヒロクリニック訪問診療 事務長をしております、吉田でございます。
訪問診療に伺っていますと、ご家族の介護疲れや、独居の方で何かあった際の対応の不安
ご家族からの発信やケアマネ様、ソーシャルワーカー様等からのご相談があることがあります。

実際に私も祖母の介護を働きながら行っている母を見て、大変だったことを思い出します。
ギリギリのところで介護をしている人の心情を鑑み、

施設のようなところの紹介ということもできるようになると、社会的な意義があるのかと考えます。

便宜上グループとさせていただきますと、そのグループ内に住宅型有料老人ホームと訪問介護事業があり、
そことの連携を図れるとすると・・患者様、患者様家族等が抱えている悩みや、あるいは不安も
解消されるのではと考え、打ち合わせをしました。

連携の際に施設や訪問介護側が不安と感じることや課題等
忖度なしに、思いのまま言っていただくことで、彼らの抱えている課題や不安が浮き彫りになってきました。

現状 それぞれが介護について熟練したスタッフがそろっているため、
現状の入居者様に対してのケアサービスに問題はないように感じるが、
成長という点では停滞傾向という印象。

より重度の利用者様のケアも行っていきたいが、医療的な技術や知見が少ないため、
重大な事故等が発生するのを恐れる。そのリスクを考えると、
成長というものを意識した動きをしていくのは難しく、結果停滞していく。
フォローについて診療でも看護でも確立されていれば、チャレンジしていけるかと思う。
という意見をいただきました。

先生は彼らに対し、

「100点満点でなくても良いよ」

厳密にいうと、100点満点を目指すことは良いことだが、まずは60点や70点の状態で
新しいことを取り組んでいく。
人の命にかかわることなので、もちろんミスは許されない業務だけど、
我々がフォローできる状態をしっかり作っていれば、
医療者が対処することと変わりない。
その領域の知見について不安を我々が取り除くことができれば
大丈夫であれば、成長するためにはまずはチャレンジしていくことが重要なので、
一緒に取り組んでいけたらいいんじゃないかな?。

不確実性のあることについて、人が二の足を踏むのは必然的であり、
人の命をあずかる、健康をあずかる
というのであれば、よりそれは慎重になるものです。
そこから良いものが生み出せるかというと、
超えていかなければいかなければいけないものがあります。

介護領域のスタッフ達が、想定される不確実性の事象について、
適切な手順で対処することができる状態にある。
その環境を作っていくことで、医療介護全体のクオリティが高まっていくのであれば
これからより求められてくる居宅(施設)での介護や看護等にとっては、
よい取り組みだと考えます。

そういった意味で、「100点満点」でなくてもいいんだよ。の意味は
横断的な医療介護の技術の進歩にとって、これからの求められる医療介護業界にとっても
大切なアクションだったのではと考えます。


この取り組みが業界内で当たり前のように行われるような
そんな風になるための試金石になれば良いかなと感じました。